「お前、どうして男言葉なんだ?」


キースが聞く。



「男言葉?何がだ?」



「その言葉遣いと「俺」だよ 女は私と言うんだ」


「そんなの知らない 爺さんにはそんな事言われなかったぞ」


そう言えば酒場の女たちは私と言っていた。


「他には誰も教えてくれなかったのか?」


ルーファスが興味深げに聞く。


クリスは頷いた。


「何歳だ?どこに住んでいる?お前は宿を取っていたよな?」


「18……山に住んでいた 爺さんが亡くなる時、街へ行けって言ったんだ……動けるようになったら街へ行きますから」


ルーファスとガラムが視線を合わせた。


「お前が動けるようになるには1ヶ月はかかるようだ」


ルーファスが言う。