「ここはどこなんだ……?」


呟いた時、物音がした。



「まだ起きてはダメよ?」


すらっと背の高いどこかで見た事がある女性が近づいてきた。



寝台の縁に座っていたクリスは身じろぎもしないままじっと近づいてくる女性を見ていた。


「珍しい髪の色ね?」


そう言われて髪を隠している物がないことに気づき、慌てて傷を負っていない方の腕を頭にやる。


「……ここ……は?」


「城よ?」


「し、城っ!?」


驚いてとっさに足が動いた。


一歩歩いた途端、ぐにゃっと骨がなくなったような踏ん張りの利かない足にとられてクリスは無様に床に転がった。


「いだぁーーーーーーっ!」


「ちょっと!まだ無理って言ったでしょう!?」


イレーヌは目の前に倒れたクリスのそばに屈みこんだ。


そして女ながらに軽々とクリスを抱き上げた。