「すごい上玉だぜ」


大男が興奮気味に言う。



「なんだよ!上玉って!」


また分からない言葉だ。


俺はイラつき剣を振り上げた。


大男の腹部を切りつけるが、思ったより俊敏な動きで避けると短剣を振り下ろす。


「あぶないっ!」


赤毛の男が叫んだ。


俺は短剣を避けようと後ろへ宙返りした。


うまく避けれたが再び振り下ろされた短剣は俺の腕を掠めた。


「っ!」


「おい!大丈夫か!?」


赤毛の男が駆け寄って大男に足蹴りを食らわす。


そして素早く懐に入ると顎を拳で殴った。


「ぐあっ……」


男の顎から骨が砕ける音が聞こえた。


俺は赤毛の男の動きに見入ってしまった。