小屋に戻ると、キースは俺を爺さんの寝床におろしテーブルの上に用意しておいたロウソクに火を灯した。



ぱあっと部屋の中が明るくなる。



「薬草はないのか?」



「ある……」



俺は痛みと寒さで疲れ切っていた。



キースの前で薄い布をまとっただけの姿も気にならなくなっていた。



薬草を取りに立とうとすると、足に力が入らなくなり寝床に座り込む。



「俺が出すから言ってくれ」



「……宝石が隠してあった棚にある」



消毒と熱さましの薬草は必需品だ。



たしか……まだあったはず……。



キースは棚に近づき引き出しを上から順に開けている。