最後の方の文字は涙で見えなかった。



「なんなんだよ……今更……今更っ!こんなのっ!」



祖父だと思っていたのにっ!爺さんは……人殺し……。




§ § § § § §



キースは小屋を見つけた。



作ってからかなり経っているようで、ボロ小屋と言っていいほどだった。



「ここがそうなのか……?」



馬から降りて小屋に近づく。



近づくにつれてすすり泣くような声が聞こえてきた。



クリスか?



キースは静かに扉を開けた。



音を立てて開いたのだが、背を向けて床にぺたりと座り泣いているクリスは気が付かなかった。



「っ……くそじじい……弁解ぐらいしてみろよっ!」



そんな声がキースの耳に聞こえてきた。



なぜ泣いているのか分からないが、祖父と名乗っていた男に関係があるのは間違いないだろう。