俺は……
咲下がいれば、それでいい……。
キミがそばにいるだけで、俺は幸せだから。
他には何もいらない。
いままで抑えこんでいた気持ちが、涙となってこぼれていく。
ずっと、そばにいて
咲下を守るよ
咲下を悲しませるすべてのことから。
ひとりじゃない。これからもずっと。
“橘くんは、私の光だった”
咲下はそう言ってくれたけど、出逢ったあの日から
俺を照らし続けてくれたのは、咲下のほうだったよ。
キミが俺の光だった。
だから今度は。これからは。
俺が咲下を照らしてあげる。
暗い夜の中でも
見失わないように
もう二度と離れないように
キミの手を握ってるから――。



![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)