そして仰け反る様にして、絞り出すように叫んだ。



「どうすればいいんだよ……。お前を手に入れる為には、どうすればいいんだよ俺は……ッッ!!!」



くらくらする。



薔薇の匂いに。


須臾の匂いに。



「どうすれば、俺だけのものに出来るんだよ。

どうすれば、こんなに苦しい想いが伝わるんだよ…。


心が――

何でこんなに遠いんだよッッ!!」



相容れぬ関係だと――


そう言いたいの、櫂?




ああ――

目が霞んで来る。



ああ――

ざわめきが遠くで拡がる。





「神崎ッ!!?」



「芹霞さん!!?」






ふふふ。



櫂の声が、由香ちゃんや桜ちゃんの声に聞こえてきたよ。


皆凄く切羽詰まった声を出していて。



夢かな。


夢だといいな。



夢から覚めたら。



いつもみたいに、皆で笑いあうの。


平和な毎日を過ごすの。



――せり。



もう、離れる怖れもなく。



――せり。



あたしは永遠を手に入れて。




――汝、選べよ。





神様――


あたしの選択は間違っていますか。




神様――


あたしに……


真実の永遠を下さい――。