・・・翌日・・・・
あの2人の学年は一年生。高校生だ。
蒼が二組で瀧太郎が四組。
「えー、瀧君って五十嵐がすきなの?」
四組で女子達の声が聞こえた。
瀧太郎が蒼のことが好きなのを知っているのか、ちゃらちゃらした声が聞こえる。
「マジ~?あの根暗が?」
「物好きなんじゃね?」
「キモ~ッ!」
酷い言われようだった。
根暗な事は確かに言えているが、顔もいい方だし、気持ち悪いとまでは言えない。
最近の女子は大して気持ち悪く無いものでも気持ち悪いと言う。
(根暗で悪かったな。)
声の方を向いてみると、暗い顔で蒼がこちらを向いている。
心の声で女子達に言い返したのだろう。
喧嘩に自信がないだろうか、ただ睨んでいるだけだった。


