ここはどこ…。



また夜?私は何をしてるの?探してる…。何かが…。呼んでいる。何かが探してる…。





マリア像の横に…。小さな扉…。





古びたカップ…。何かしら…。とにかく、戻らないと。






いつの間にか再び外に…。





後ろから肩を捕まれる。





降りかえると
「アレクセイ神父…。」





「どうしたこんな夜中に…。」






「わからない。です。夜間出歩くのは禁止されてるのに…。しらないうちに外に出てしまって…。すみません言い訳ですね。司教様におっしゃって構いません。罰なら受けます。」






弱々しく微笑んだ。なんだか疲れた…。








シーラは気を失った。
神父は抱きしめ、木の下に座らせた。







「どこにいる?近くにいるのはわかっている…。」






月明かりに揺れる影…。教会の彫刻がひとつ動いた。






それは天使のように優雅に目の前に降りてきた。





漆黒の翼に金色の瞳…。
これが…。






教会が恐る悪魔…。赤い唇。






二本のレイピアを素早く抜く。






「それを渡してちょうだい。」






指先に力を入れる。試しの一発目はかわされる。





「貴方…。エクソシストね…。」






弛く笑う抱擁な悪魔…。





「この子は渡さない。」





「はんっ!殺れるかしら?」






銀のレイピアが輝く。





月明かりに二つの影のみ。見ているのは偉大な教会の彫刻達のみ。
静寂に響くは冷たい羽音に冴えた銀の光。