愛する弟がいなくなって私は…孤独に苦しんだ。
いつも一緒にいたのに。
孤独は恐い、寂しい…。世界が終わったのかのように。

悲しみは復讐に変わって。

魔女に願ってしまった。



自分に魔女が入る。




魔女と自分は不思議と似ていると思った。





恐ろしいかったはずなのに。




何処か寂しいそうに笑っているみたいで、何か…。欠けてるものを探してるみたいで。






何処か似ていたかもしれない。






私は…。今シスターとして学び仲間も出来た。
ここまで私を導いたあしなが神父様…。





たまに逢いに来てくれる。今私は…。孤独じゃなくて…。幸せなんだと思ってる。





魔女の幸せは何だったのかななんて考えてしまう。
祈ることしかできなくて…。
今…。精一杯生きようと思ってる。






******




あの子はいつの間にか大人になった。
美しいシスターに。
時折見せる笑顔に魔女の面影がちらつく。





魔女は教会が滅したと公にはされた。





相変わらず魔女狩はある…。





何が正しいのか未だにわからなくなる。






これだけは守りたい。
あの子…。シーラだけは…。





「アレクセイ神父様…。」





「なんだい?シスターシーラ。」





「あの、ありがとうございます。」






「?」






「あっいえ、ただ言いたかっただけなんです。」




本当は…。知ってるの貴方が援助してくれてるの。





去り際に言えなかった。だから…。
「また逢いに…。来てくれます…。神父様。」






「あぁ…。また来る。」





微笑む彼女は儚く美しい。





優しく通り過ぎた神父様が…。何処か寂しそう。





後ろから手を掴み抱きしめた。




一瞬のことで驚いたけど嬉しかったの。




蒼十字はお幸あらんことをと祈り走り去る。