ジキルハイド症候群




「なぁ、俺を認めてくれ」


空いている手であたしの頬に手を添える。相馬から、目が離せなくなる。


「恵里……」


蒼真が近づいてくる。
今からされることが分かっているのに、動けない。


後1センチ………というところで、それは妨害された。


ピリピリピリ!


「はーい、そこまで~」

「………ババア…」


あたしから離れて蒼真は入口に目を向ける。同じように入口に目を向けると、腰に手をあて、笛を口に白衣姿の女性が立っていた。


「たく、私がいない間に好き勝手してくれて……」

「別に良いだろ」


カツカツとヒールを鳴らしながらあたし達の横に立つ。


「良くないわよ!ヤるなら家でしなさい」


チッと蒼真が舌打ちをすれば、舌打ちするなと笛を鳴らす。