ジキルハイド症候群




友達………


「そう………」


心の中が、少し温かくなった。


「………ムカつく」

「え?」


見ると蒼真からは不機嫌そうなオーラが漂っていた。


(え、どこに不機嫌になる要素が?!)


「なんであの女は認めて、俺は、認めない?」

「………あ」

「俺は、お前が好きで仕方ないのに」


不機嫌、と言うより拗ねている。


(………認めてない訳じゃないのよ)


心の中で反論する。


(女と、男は違うの)


今までの男は皆茉里目当てだったから。疑っているとかじゃなく、もしかしたら、と思ってしまって、踏み出せないんだ。


答えないあたしに、蒼真は距離を縮めた。


そっと傷に障らないようにあたしの手を握る。