「普通に話してるつもりが敬語になってたり、普通だったり……」
難しいです、と亜理砂は苦笑する。
敬語が混じっていたりするのはそういう理由だったのかと納得する。
「文系にしていたら、恵里ちゃんにもっと早く会えたのになぁ」
校舎に入って、お互い自分の靴箱に移動する。あたしは文系、亜理砂は理系。
それぞれ靴箱の位置は違う。
扉付きだから、靴を脱いで簀に上がり、靴箱を開ける。
「………はぁ、」
開けてため息を一つ。
靴箱の中にはあたしの上履きが入っている。そして、その上に小さな紙が入っていた。綺麗に折り畳まれたそれがなんなのか容易に想像することができる。
「………恵里、どうした」
靴を履き替えた蒼真があたしを呼ぶ。


