ジキルハイド症候群




「大丈夫?」

「………元気ね」

「へへっ恵里ちゃんに会えたからね」


(待ち伏せしていたの間違いじゃ……?)

しかし、可愛い笑顔にあたしは頬が軽く緩む。
嬉しいから。


「そこの二人~行くよ~」


片手を頬につけながら那祁が呼ぶ。
那祁の後ろに見える校舎の時計は、もうすぐ授業開始を告げようとしている。


「あ、急ごう!」

「そうね」


自然と繋がれた手。
その手は、温かかった。
校舎までは近いから少し足早に歩く。


「恵里ちゃんは文系だよね?」

「そうね」

「あたしは、理系なんだよー」


あたしも文系にすれば良かったなー


「なんで文系にしなかったの?」

「国語が出来ないんですよー、日本人なのに」


小さい頃外国で暮らしすぎたのか、日本語は難しい。