ジキルハイド症候群




あたしが安心して休める。
一つ頷いて、あたしは影の方に戻ろうとする。


「………別に死にたい訳じゃないの」


ポツリと彼女は溢す。


「あたしは、悪くないのに、皆あたしばっかり標的にして、一体どこが違うって言うの?」


一緒じゃない。同じ人間なのに、なんで虐められなきゃいけないのよ。


「疲れてここに来たのに、結局死ねてないし………っ」


ポロポロと流した涙がアスファルトに吸い込まれていく。


「………不満なの?」

「当たり前じゃない!」


バッと顔を上げる。
可愛い顔が涙でグシャグシャになっている。
悔しいと訴えてくる。
そんな彼女を見て、あたしは自分の中がいつも以上に静かに感じた。


「不満なら、それを直接言えば良いじゃない?」