「疲れた………」
ポツリと呟く。
(………いじめ?)
彼女は恐らくいじめにあっているのだろうと思う。
でなければあんなに制服は汚れたりしない。何より彼女の纏う空気がそう言っているようだ。
思考の海に浸かっていたあたしは、ガシャガシャンとリズムの違うフェンスの音に我に返る。
(………え)
目を見開く。
少女がフェンスをよじ登っている。
フェンスの向こう側は何もない。
(まさか、死ぬつもり?)
こんなところで?
………死ぬならあたしが見てない所で死んでほしいのだけど。
目の前で飛ばれてしまうと目覚めが悪くなる。
何より学校が騒ぎになって、色々と面倒になるのではないかしら?
あたしは、ため息をついてからゆっくりと腰をあげた。


