ジキルハイド症候群




「傷つけたかった訳じゃない……」


ただ、羨ましかっただけだった。
確かにあたしは、友達もいたし彼氏もすぐできた。先生達からも良いって言われていた。
それは、事実だ。
恵里の彼氏も最初はあたしと付き合いたいから、恵里と付き合ってたと言っていた。

同じ顔でも、あたしを選んでくれてるなんて嬉しくて、優越感に浸ってもいた。


最初の頃は。


『さっきさ、茉里のお姉ちゃんとぶつかっちゃって』

『まぢ?』

『ぶつかったのあたしの方だったのに謝ってきて、しかもさ、お詫びにって飴くれたわけ!』

『ヤバいじゃん!』

『もうなんだろ、倒れそうになった!』


優しすぎだしっ綺麗だし。
あんなお姉ちゃんほしいっ。


そう、必ず友達の間では度々恵里の話題があった。