ジキルハイド症候群




俺は、敢えて気づいていない振りをする。恵里から話してくれるのを待つ、そうすれば俺は、恵里のためにいくらでもしてやれる。


恵里はもう少し人を頼ったりすることを覚えないといけないから。


「いい加減、話して欲しいものだがな」


本当は、これでもかって位に甘やかしたいし、俺だって甘えたい。
我慢するのは慣れているが、限界がある。


返事を打って送信する。
送信完了の表示が出た後、直ぐに画面が変わった。


「着信?………大和さんからか」


珍しいな。大和さんからの電話。
大和さんは、一度勘違いをしてしまったからか中々頭が上がらない。
大和さんの昔も関係しているからだと思うが。


「………はい、大和さん……え、今からですか?」

『うん、いつもの広場に今から五分後』

「は?!いや、ちょ!」


ブチリと一方的に電話が切られた。