ジキルハイド症候群




「………おせえよ」


黒髪に、銀色のメッシュで、茶髪と同じように制服を着崩している、男。
綺麗な顔は茶髪と同じ、否、それ以上かもしれない。
何故か、準備室にソファーがあり、テレビがあり、冷蔵庫まである。


「ごめんねー、ちょっと話し込んでた」

「話し込んでた?あの女と?」


(自分で呼んでおいて、あの女?)


ムッと眉間に皺が寄る。
茶髪は、ごめんてとあたしの手を離すと、ずいっと、前に出した。


「はい。」

「……………」


前に出され、蒼真とやらと初対面を果たす。
ジッと穴があくまで綺麗な顔に見つめられると何だか逃げたくなる。


蒼真は、あたしを見ると目を細めて、マリモを睨み付けた。


「………廉」

「なに」