「何か、嫌なことでもあった?」
ストレートに聞かれる。
しかし、声は優しく、包んでくれるような雰囲気にあたしは全てを話してしまいそうになる。
「溜め込むと、壊れちゃうよ」
「………」
「………僕もね、ずっと溜めてたんだ」
お兄さんは、優しい声で話してくれているが、表情は哀しそうだ。
「悩んで、悩んで、苦しんでね………自分の問題だから自分が解決しなきゃ、て誰にも相談しないで………壊れちゃったんだ」
そうして、お兄さんは自分を見下ろした。
「それで、この様だよ。むしろこの程度で済んで良かったと思う。………今頃空の上だったよ」
ハハッと力無く笑うお兄さんに、あたしは胸が締め付けられた。
「だから、言ってみなよ」
フワッと笑みを向けられた。


