ジキルハイド症候群




これ以上茉里の声を聞いていたくなくて、あたしはベッドに置いてあるクッションを思いっきり投げつけた。


バシッとドアに投げつけられたクッションは床に叩きつけられる。


「わぁ、こわぁーい」


棒読みな声にあたしは苛立ちを越えて逆に吐き気を催した。


「まー、気をつけてねー。お姉ちゃん」


ケラケラ笑いながら足音と共に遠ざかっていくのに、ようやくあたしは、息をついた。


グルグルと頭の中で様々なことが渦巻いている。


じわりと涙が滲んだ。
どうして、こんなにもあの子はあたしを嫌うのだろうか。
あたしが、一体何をしたの?


「……もう、嫌だ……」


枕に頭を押し付けて嗚咽を堪える。


~♪~♪……


静かな中、静かな音楽が部屋の中に響く。