ジキルハイド症候群




屋上に着くと、蒼真達は既に来ていて、それぞれ、何かをしていた。
ドアが開くと同時に顔を上げて、あたしと亜理砂だと確認すると、蒼真以外は作業を再開した。


「恵里」


優しい声にあたしの足は自然と蒼真の方に向く。


「………何してるの?」

「テスト」

「テスト?」


蒼真の隣に腰を下ろしながら首を傾ける。


「卒業前テストって奴だよ」


那祁が説明を加えてくれた。


「これクリアしたらセンターまでテストないんだよ」

「そうなの?」

「あぁ」

「その代わり範囲めちゃくちゃ広いから」


大変なんだと那祁は苦笑した。
理数学科は大変なんだなと改めて思いながら、あたしはお弁当を開いた。


亜理砂を見ると、廉に朝くれたお菓子を渡しているところだった。