中庭に来ると生徒は誰一人いなかった。 中庭はほとんど人来ないから一人になりたい時はここに来る。 私はお弁当を開けると、手を合わせていただきます。と呟いた。 ………。 前までだったら… 朝木君がいたのに……っ… 忘れなきゃ… 忘れなきゃいけないのに…… 一度恋に落ちてしまったらなかなか忘れられないもの……。 恋はなんて残酷なんだろうか…… ガサッ… 音がした瞬間私はビクッと体が揺れた。 だ、誰……っ?