二日後に2人の仲間と一緒に笑っている彼女を見付けた。

リュックからライターを取り出し彼女に渡そうとしたが、その笑い声の輪に入る勇気は出なかった。


暫くすると彼女は自動販売機に向かって一人歩きはじめた。

最大限の勇気を振り絞った。

小走りで彼女に近付き、思い切って声をかけた。

「あの、これ…」

怪訝な表情で彼女は見つめてきた。


「一昨日一人で来た時、テーブルの上に忘れませんでした?」

差し出した右手の上に乗っているオイルライターを見て、さっきまでの怪訝な表情とは一変した、いつものあの笑顔で自分を見つめてきた。