「私がバスターミナルまで田中君を送るよ」


「いや、心配だから付いていく」

 まるでストーカーのようなことを言ってしまったが、これくらい押し切らないと簡単に断られそうだ。


「わかった……」

 ゼロは眉を八の字にして不自然な笑顔を繰り出す。


 どんな家に住んでいるのか興味深いが、ゼロはあまり知られたくないようだ。


 おれの家よりはマシだと思うが……。


 ゼロの家は殺人事件があった公園とコンビニの方向とは逆。