おれの中で“いじらしい奴”という品目のゼロの株が上がった。 二人で並んで教室へと戻る。 冷たい視線、冷やかしのヒソヒソ話しなど、注目を浴びることを覚悟していたが、クラスメイトたちはケータイの画面に見入っていた。 異様な光景だった。 「ほんとだ……」 「だんだん学校に近づいてない?」 「そんなこと言わないでよぉ~」 「おれ、昨日買い物したばっかりだぜ」 みんな深刻な顔つきで喋り方も若干重い。