いま思うとあのときの担任の先生は、絵を描かせて心理テストをしてみたかったんだと思う。
知識がどれくらいあったのかは知らないが、きっと本を数冊読んだ程度で、あれこれ生徒の性格分析をして面白がっていただけだろう。
給食の時間、理髪店で使うポリエステル素材のカットクロスをして食事をしたり、教室が騒がしくなると「キョェ~」と気味の悪い奇声を上げ、生徒を対岸までひかせて黙らせたりする。
痩せていて線が細く、丁寧な言葉遣いが染み付いたおぼっちゃま気質の一方で、眼球には病的と思えるほどの力強さがみなぎっていた。
自分がクラスの中で王様だと勘違いしている振る舞いで、適当に授業をすることもあった。



