恥ずかしいから片付けてくれと言っても父親は首を縦に振らなかった。
なにがそんなに気に入ったのかよくわからないが、テレビの後ろの壁というわざと目立つ位置に飾ってある。
しかもご丁寧に賞状なんかを入れる金ピカの額縁に入れてあるのだ。
絵は小学校のときの担任に「島を描いてください」と漠然としたテーマを言われ、無人島を描いたもの。
南国を思わせるヤシの木と、上半身裸の自分が緑の芝生に寝そべっているつまらない絵だ。
だらけている自分の姿をさらけ出しているみたいで、描き終わってすぐに失敗したと思った。
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