「そんな個人的なことで殺人事件をでっち上げて法律を作ったというのか?」
おれは倉吉から視線を外してゼロに尋ねる。
「そうよ。私のお父さんは権力を利用して、ゴスロリ女が殺人事件を繰り返す嘘のニュースを流して恐怖心を煽った。そして、法律でゴスロリを排除しようとしている」
いつもとゼロの口調が違い、冷たい印象を受けた。
「そんなことしたら殺人事件で疑われるのは自分の娘じゃないのか?」
おれはクラスメイトに避けられているゼロの姿を思い出す。
ゼロのお父さんのことをどの時点でどれだけ知っていたかは知らないが、倉吉がクラスメイトによからぬ噂を流していたのは間違いない。



