呼吸が苦しくなり、床に顔を擦りつけるくらいまで顔を下げて酸素を吸う。 パチッ、パチッと炎が火力を加速させる音がして、体中が熱くなってくる。 そうだ、ケータイで警察に……いや先に消防かな……。 ケータイを開くと惨酷な警告音と文字が表示された。 “電池の残量が残りわずかです。充電して下さい” 支店長室から金庫室までケータイのバックライトを点けっ放しにしていたのが命取りになってしまった。 急いで番号を押す。 発信音のプルルルッ……という音に苛立ちを感じる。