「ゼロ……」
魂が抜け、瞳に光が宿っていない彼女に、何を言っても無駄な気がした。
泣いて殺さないでくれ!と倉吉に懇願する命の引換券は利用価値がない。
倉吉が喜ぶだけだ。
倉吉はおれやゼロを一生奴隷のように扱うのが目的ではないだろうか?
そんなのは死んだほうがマシ。
火あぶりの刑の方が気分は楽かもしれない。
でも、実際に熱さに耐え切れなくなったら、そんな余裕はなくなるだろうけど……。
いや……先に煙を吸って呼吸が苦しくなるのだろうか……。
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