ゴスロリ彼女のキスの味



 裏づけ?ゼロが見てしまった記憶と一致?


 倉吉の意味深な言葉はよくわからないが、それによってゼロが倉吉に同情したのか、心を囚われている様子。


「倉吉の言うことに惑わされるな!」

 おれの叫びをゼロは瞼を重そうに上げ、悲しそうな表情をして反応した。


 完全に倉吉の言葉を信じきってしまっている。


「何回も騙されたろ?なぁ、ゼロ。おれを信用してくれ」

 ゼロは小刻みに首を振り、おれの声は虚しく響く。


「倉吉さんの話を信じたくないけど……私、嘘をついていたことがあるの」

 ゼロは目に涙を溜めながら口を開いた。