倉吉の言動や行動からすると、自分が嘘を言っているという自覚がないのかもしれない。
8月3日以前の絵日記は破られていた。セロテープに三角形の切れ端が貼り付いている。
きっと父親との楽しい思い出が綴られていたのだろう。
階段の一番下まで下りると四角い穴が開いていて、明かりがもれていた。
そして、壁には最初に書いたと思われる絵日記が残っていた。
小学校4年生の夏……倉吉がバンザイをする子供らしい絵とともに『8月12日、おじいちゃんから鍵をもらって自由に出入りできるようになった。さぁ、明日から探検だぁ~』と喜びを表現している。



