整理整頓され、机には埃がたまってなくて、頻繁に活用している痕跡がある。 踊り場を曲がると、おれの足が止まった。 下に向かう階段に沿って絵日記が漆喰の白い壁に貼り付けられていた。 ギャラリーや美術館を真似ているみたいだ。 紙半分の上が絵を描くスペースで、下には縦の罫線が入り、文字が書けるようになっている。 ケータイを近づけて一番端に貼っているのを見ると、倉吉が頬杖をついて暇そうにしている絵がクレヨンで丁寧に描かれ、下には『今日はゴスロリ女のお陰で学校が休みになった』と書いてあった。