「おい、待つんだゼロ!」 おれの声が聞こえていないかのように無視をして、ゼロが階段を上っていく。 殺人犯にされたくないから追うのか、それとも倉吉に自殺してほしくないという感情があるから追うのか、後ろ姿からでは感じ取れない。 おれは100パーセント前者の方だ。 倉吉は一番上の三階で姿を消した。 自殺する気があるのならとっくに飛び下りているはず。 建物内を三次元にぐるりと3周して三階へ。 三階には5つ部屋があったが、階段が行き止まりになっている一番端のドアだけが開けっ放し。