「言ってみろ。おまえがおれに言ったこと、言ってみろよ!」 苛立つ気持ちを抑えることができず、声が大きくなってしまった。 「私が田中君に言ったこと?」 倉吉が不思議そうな顔をして訊き返す。 「ああ」 「私は田中君に言われたことがショックで“女の子にそんなこと言うなんて信じられない!”と言い返しただけだけど……」 「おれがなにを言ったというんだ?」 「休み時間、初対面の私に廊下で通り過ぎる瞬間“おまえの目、離れすぎ。魚みたいだな”と言って笑ったのよ」