おれが倉吉に近寄ると、どうしても視界にゼロが入ってくる。 ゼロの顔は悲しそうでもなければ、嫉妬の色もなく、どちらかといえば無表情に近い。 やっぱり、おれのことなんか……と悲観的になると、不思議なことに踏ん切りがついた。 おれは倉吉の両肩を掴む。 倉吉は少しびっくりしたような顔をしたが、その後は冷静に片手でメガネを外し、床に捨てた。 メガネを外した倉吉の顔は目と目の間隔が広いヒラメ顔。 私、きれいでしょ的な笑顔を見せられたが、無視をして吐息がかかりそうな距離まで顔を持っていく。