「蜜姫さんにあなたとキスしているところを見せたいの」
フフッと倉吉は軽く笑う。
「それでおまえの復讐が完結するなら……してもいいぞ」
おれは横を向いてOKを出す。ゼロの顔は見れなかった。
そんな、というショックを隠せない顔を見るのも嫌だし、なんとも思わない、という顔をしていればそれはそれでゼロがおれに特別な感情がないとわかってしまう。
「さぁ、早くしなさいよ」
おれの心境を逆撫でするように倉吉は果物ナイフをゼロの首に突きつけ、しかも目を剥いておれのキスを待ち受ける。
「目くらい閉じろよ」
「キスしてるとき、余計な真似をしないように見ている必要があるの」



