白い丈長ニットに黒のレギンスという初めて見る私服姿。 「ゼロ……」 倉吉が傍にいるのを忘れ、本当の名前で呼んでしまった。 「田中君!?」 ゼロの瞳がおれを捉えると、ものすごい勢いでしがみついてきた。 嬉しさ半分、恥ずかしさ半分。 背中に突き刺さる視線を感じて振り向いたが、倉吉は笑顔。 おれの思い上がりだったようだ。 「ケガはないのか?」 倉吉から聞いて大まかなことはわかっていたが、ゼロの口から直に聞きたい。