「担任は何してるんだ?」
おれは苛立ち、矛先を担任の教師に変えた。
『蜜姫さんに学校が緊急で休みになったことを伝えるはずだった子から蜜姫さんの家にかけても誰も電話に出ないって私に相談してきたの。その子にはひとつ飛ばして連絡網を継続してもらうことにして、私から担任の先生に教えたの』
「それで?」
『先生は心配になって蜜姫さんの自宅に行ったんだけど、誰もいなかったんだって』
「それでおまえがおれと蜜姫の関係を過剰に判断してかけてきたんだな」
『そう。両親が仕事でいなくて、心細くなった蜜姫さんは田中君の家に行ったのかなと思ってね』



