『実は蜜姫さんにだけ連絡がつかないの』


「えっ?」


『もしかしたら田中君の家に居るんじゃなかと思ったんだけど』


「そんな関係じゃないよ」

 おれは慌てて否定する。


『昨日は二人仲良く一緒に帰ったじゃない』


「見てたのか?」


『たまたま二人の姿が目に入っただけ』


「親は電話に出なかったのか?」


『うん』