彼女も覚悟を決めたのか微動だにしない。


 眩い光がおれたち二人を照射する。


 眩しすぎておれは顔を背けた。


 上空でホバリング態勢のヘリコプターには迷彩色が施してある。


 気づけば濃紺色のアサルトスーツに身を包み、目出し帽を被った奴らが列を成して走ってきた。


 いずれも銃身が短く、軽量化されたサブマシンガンを片手に持っている。


「犯人はここにいるわよ!」

 彼女が大声で叫ぶ。