一瞬だけ、期待したんだよね。 こういう時って、かっこいい王子様みたいな人があたしをフワッて、助けてくれるの。 って、そんな都合のいいことないよね… ここは漫画の世界じゃないんだからね~… あぁ、何だかとってもスローモーション…。 だってあたし、まだ転んでないもん… ん? 転んでない?! 「おぃ、何目つぶってんだよ」 …んん゛?! ゆっく~りと目を開ける。 「ぇえ゛?!」 なんとあたしは蓮にがっちりと支えられていたのだ。