--ツミビト--月蝶の舞う夜に



集団の中から声が聞こえた。そして椎名と如月に向かって巫女服を着た二人の人間が近寄ってきた。


巫女服を来た男性
『話は聞いています、成虫に襲われたそうですね。


その声に椎名には聞き覚えがある声だった。


椎名 純一
『君は…椿さんの弟?



すると目の前の彼は不気味な仮面を外した。その顔は昼間にあった少年。
一『六十院 時雄』


隣の巫女服を着た者も仮面を外した。


巫女服を着た者
『こんばんは…椎名さん。


同じく椿の妹で昼間に出会った少女。
一『六十院 時音』



二人は昼間と変わらない顔だったが一つだけ共通して違う点があった。

椿同様、二人の髪型も薄い紫色になっていた。昼間は三人とも黒いが見事に変化していた。


如月 卯月
『えーと…皆様は?

六十院 時音
『私達は「姫百合」と呼ばれてます……まぁ簡単に言えば「死体処理」って所です。

六十院 時雄
『時音…疑われるような言い方はやめろ。

六十院 時音
『……ふん。


昼間と変わらず二人は喧嘩をしていた。



六十院 時雄
『姉さんから聞いてると思いますが…「成虫」となった「蝶」は人間じゃ無い。だから「葬儀」が出来ないんですよ。

六十院 時音
『……だから我々が死んだ命を地獄に送る儀式をして上げてるんですよ。