椎名 純一
『…つまり、俺達は常に狙われる可能性がある。そして噛み付かれれば仲間入りって訳か。

六十院 椿
『そういうこと、でも…「蝶」の「卯化」は夕方から夜にかけてが基本。日中はほとんど発生しないの。



一通り話すと椿は歩き始めた。


椎名 純一
『ちょ…話はまだ…。


六十院 椿
『貴方二人はまだ村に来て間もない…。かなり強い「液」よ…「蝶」である私が言うんだから説得力あるでしょ?


椿は土手に繋がる階段に足をかけた。だが、顔を椎名に合わせて口を開いた。


六十院 椿
『…夜間、出歩けば…下手をすれば「蝶」の「卯化」を引き起こす可能性がある…自分と村を考えてくれるなら…従ってね。…じゃあ失礼。


椎名に椿は頭を下げ、土手に上がって行った。椎名はただそれを見送るしかなかった。