トリップ


「ああ・・・ごめん、怒ってまった?」

それを聞くと、どうやらケイラは怒っていなかったようで、すぐに返事した。

「・・・いや、よかった。丁度暇だったし・・・。っつうか、よく殺し屋相手に一般人が普通に電話かけられるよな。」
「あ、そういえばそうやった。忘れとった。」
「忘れてたってお前、バカかよ。」

その声はいかにも揶揄するかの声だったが、何故だろう、電話越しに苦笑を浮かべるケイラの姿が想像できた。
その時、

プツンッ

電話が切れた。

(え゛え゛!?)

いきなり音信不通になったため、一定時間呆然とする。
すると、1分ほどたってメールが届く。

『途中で仕事の電話で切れちまった。』

そのメールを見て、なるほどと誤解が解けたように納得する。
しかし、今から仕事となると、もう今日は電話できない事になる。
まだ12時30分もいっていない。
ジュマに電話する事を試みるが、電話してみたら留守。