バリィィィン!!
凄まじい音を立てて、割れたガラスの破片が散らばった。
破片で切れたのか、頭や腕に痛みが走った。
視界を鮮血が濡らす。更に制服にも染みて白いカッターシャツが一気に朱に染まる。
また、別の腕にも違う痛みがあった。
切られたというより、針で刺されたような痛み。
ゆっくりと目を凝らしてみると、男の手には注射器とナイフ。
殺し屋がナイフを持っているのはおかしくは無いが、注射器が気になる。
うちに・・・何打ったんだ・・・?
そんな事しか考えられなかった。誰かが助けてくれる事も無いだろうし。
そう思うと、私は近くにあった長い棒を取った。
戦う。私にはこれがせめてものあがきだった。
虚しく終わるくらいなら・・・何もしずに守られてばかりいるくらいなら・・・戦って散ったる。と、私は手に力を込める。
しかし、私には棒を振り回す力も残っておらず、またしてもその場に座り込んでしまった。
意識が朦朧とし始めてきたそのとき、誰かが勢いよく私の前に立った。
すこしチリチリとした黒髪。
背丈の割に狭い肩幅。
それが先輩と分かったのは、意識を失う一歩寸前だった。


