・・・エリカSide・・・
キリちゃん何してるんだろうな?
そんな期待に胸を膨らませ、廃店に足を運ぶ。
町に入って5分歩いた所だろうか、「新宿ワイン」という名前の付いた錆びた店に着いた。
辺りは人も少なく、店はガラスが割れて奥が見えないくらいの暗さだった。
こんなに人の居ないところで遊ぶという事は、きっと爆竹か何かで遊ぶんだな。
「キリちゃーん」
いつもならすぐに飛んでくるはずなのに、全く気配がしない。
それどころか、人の気配さえしなかった。
・・・おかしい。
更に奥に進んでみると、人影が見えた。
しかし、それはキャプテンの姿ではなく、筋肉質でガタイのいい男だった。
「え゛?」
思わず声を上げてしまう。
男はそれに気付いてこちらを向いた。
でもいいか、知らない人だし。
そう思ったのだが、男はこちらを向いた瞬間・・・どす黒い笑みを浮かべた。
黄色い歯が丸見えになって、それが男の悪意を強調しているように見える。
「やっと来た。メールで誘い出すのも大変だったんだ。申し訳なく思ってくれよ。」
メール・・・と聞いて、先ほどのキャプテンのメールを思い出す。


