「じゃあ・・・シャケを生かしてもいいんか?」
「好きにしろよ。」

キャプテンの顔が直ったようで、手を放してやると、何故か周りからは拍手の音。

「おっ、仲直りした。」
「おめでとう」

周りには自分達が恋人同士に見えたのだろうか。ケイラはチッと舌打ちする。

動物園には、ワニの子供と言う事で届けてやった。
これで殺される事はまずないだろう。

駅まで帰ると、キャプテンはケイラの方を振り向いて言った。

「ありがとう・・・。優しいな。」
「依頼だからな。」

冷たく言い放ってやると、苦笑いしながら言う。

「さっきは殴ってゴメン。激情してまって・・・」
「ほんとだよ、ふざけんなよ」
「はっ・・・。じゃあ。」
「何だよそのまた会えるみたいに・・・」

そう言ってやろうと思ったが、その前にキャプテンは電車に乗り、ドアが閉まってしまった。