このノートを見つけてから自分が思ったことや行動、そして、今起こっていることまでが
書かれている。
まるで、この話の通りのことが現実に起こっているかのように。
現実化小説・・・・。
(こういうこと・・・なんて言うんやっけ・・・)
そう思ったキャプテンの頭に、4文字の言葉が思い浮かんだ。
『トリップ』
元々、トリップと言うのは短時間旅行を意味しているが、最近では異世界や創作物の世界に飛ばされると言う意味でも使われる事が多い。
(いや、でもまだトリップしたとは・・・。大体、うちはそんな事した覚えあらへんし、そうやとしてもケイラとか他の人物も出てくるはず・・・)
そう思っていると、ふと路地の向こうが目に入る。
入ってみようかな・・・?そんな好奇心に負け、キャプテンは路地に脚を踏み入れていった。
入ってみると、もう夏なのに薄暗く涼しかった。
この心地よい涼しさが逆に恐怖を感じさせているようで無性に鳥肌が立つ。
(こういうところって・・・何かと柄の悪い奴らおるんやろな~・・・)
そんなことを考え出した時、向こうから悲鳴が聞こえた。


